日々の暮らしから生まれるものづくり

さまざまなものから受け取る、豊かな人生のエッセンス

静かな静かな、鶴居村の原野の中に、安藤靖子さんが暮らす自宅兼工房とギャラリー「彩の風」はあります。高く澄んだ空と緑の草原が描き出す、美しいコントラスト。軽やかな鳥のさえずりと、風が梢を揺らす音。穏やかな時を刻むこの場所で安藤さんは日々を過ごし、革とステンドグラスの作品を生み出しているのです。

いつでも自然であること、ありのままに在ること。素直な気持ちでまっすぐに、家族と、ものづくりと向き合ってきた安藤さん。春、待ちかねたように一斉に芽吹く植物の生命力、緑の草原で戯れるタンチョウの親子、しんしんと降り積もる雪の音、大切な人と食卓を囲む時間、旅先で目にした風景…。安藤さんは、そんな何げない日々の中に「素敵なこと」、「面白いこと」を見つけ出す達人です。人、モノ、自然、さまざまなものや事象に対して、新鮮な好奇心をもって接しています。そこからインスピレーションを得て生まれてくる作品は、世界にたったひとつの魅力を備えているのです。

植物が大好きと話す安藤さんにとって、庭づくりも日々の楽しみのひとつです。春から秋にかけて、折々に愛らしい姿を見せてくれる花たち。あちこちに配置されたステンドグラス作品と一緒に、童話の中にいるかのような雰囲気を演出してくれます。晴れた日には庭のテーブルに朝食とコーヒーを運んでひと時を過ごすのだとか。「小鳥の声を聞きながら、涼しい風が通り抜けていくのを感じるのが、最高なんです」。ここに吹く風はいつも穏やかで、優しく、人生を豊かに彩ってくれます。

ギャラリーは毎年テーマを変えて、期間限定で公開しています。静かに語りかけて来るような存在感があります。
大好きなモスグリーンで統一した外観。夢見るように美しい庭も、自慢のひとつ。